工房探究・伊藤峯子さんを訪ねて・・・ ~ 「着楽にいこうぜ!」

工房探究1・伊藤峯子さんを訪ねて・・・

 工房探究1・伊藤峯子さんを訪ねて・・・

  (#290・2011年03月17日)

伊藤さんの工房入口から首里の街を見て

首里花倉織の作家、伊藤峯子さんの自宅兼工房は首里の高台にあります。

普通のおうちで、二部屋に機や資料がいっぱいでした。

作品は見ることがあったものの、お会いするのは初めて

どんな方かと緊張して伺うと、やさしい笑顔でお迎え下さいました。


今回の地震に驚き、心を痛めていらっしゃる姿を見て、
どこにいても、被災地の方の心痛を思い、皆自分に何が出来るかという思いを持っていることを感じました。


挨拶もそこそこにさっそく、糸のこと、染のこと、花倉織の技法など丁寧に教えて下さいました。

糸の説明を受ける

首里花倉織というのは、首里織の中でも琉球王家の人だけが着ることを許された、格の高い最高級の夏衣で、(糸を浮かして花柄を織る)花織と絽織の組み合わせで表現されます。

首里花倉織の帯

また、首里織は沖縄でも首里に住む人だけが機織りに携わっており、本州出身では伊藤さんだけが認められ、機を織っておられるそうです。


この首里花倉織、昔は織られていたものの伊藤さんが始められた頃は、技法など十分に伝えられておらず、手探りの中から作りあげていかれたとのこと。

ある時、「うまく織れないのよ」と人間国宝の宮平初子さんの娘さんに相談したら、「昔は織れてましたよ」の一言。

この一言にピンと来て、「そうこうを工夫したら、出来ちゃったのよ!」

誰にでも尋ねられる気さくな人柄と柔軟な発想、あくなき探究心。

その結果、首里花倉織が伊藤さんの手によって再現されたのでしょう。

今までに織られた作品を見せていただく

「作ることは楽しいですね。今回渋い色を織ったから、次は明るい色を織ろうとか、一部の技法を変えるとどんな表情になるかなと考えながら作っていますよ。」

「問屋さんから、ご注文いただいて作ることもありますし、自分で作りためたものから問屋さんが選んでいかれることもあります。後者の方が多いですかね。」

という説明を伺いながら、問屋さんの社長と色、柄について意見交換されていました。

問屋さんと打ち合わせ中

伊藤峯子さんの作品です。

伊藤さんの花織の帯


伊藤さんの花織の帯

色遣いのやさしさと存在感が感じられる伊藤峯子さんの帯を見て、

作家さんの作品というのは、その人の個性、人柄が作品に表れている。

特に、図案、配色に始まり糸、染、織りの技法など全てに心が入る作品は、

品物・販売目的の商品という性質を超えて、作品に昇華していくものであり、

それゆえ、着る人、見る人を魅了するんだなと痛感しました。


作品が作られるプロセス以上に、作家さんの表現する心を感じ、

われわれは、着る人に何をどのように伝えてい行ったらいいかということを考えさせられます。


Tag: 工房探究

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